後藤「でも、大体は中が多いんですか?」

猫撫「そうですね、大体ラブホで撮っています」

後藤「大阪のラブホって面白いってめっちゃ聞く」

猫撫「面白いですよ。梅田は高くて狭くて汚いってところが多いんですけど、難波とか十三とか行くと結構昭和ラブホとか残っていて、なんか謎のプールとスライダーのある」

後藤「なに、スライダー!?笑」

猫撫「スライダーがあるんすよ。スライダーがある部屋とか、某千葉のネズミがわっさりいる、あそこのキャラクターがめっちゃ書いてある部屋とか」

後藤「ラブホに?笑」

猫撫「ラブホに。いいんかなって笑」

後藤「いいんかなですね完全に笑」

猫撫「なるべく写んないようにしようねとか。それ十三ですね。あとは、難波は安くて汚いラブホが結構多くて、その汚いのがいい風情を醸し出してて、いいんですよ」

後藤「昭和ラブホって感じですか?」

猫撫「昭和ラブホ というよりは、民宿みたいな感じですね。もはや民宿みたいな」

後藤「へー、畳でとか?」

猫撫「畳とか、ベットの部屋もあるんですけど、ベットの部屋より畳の部屋の方が風情があって面白いです」

後藤「そうなんだ、大阪はラブホが面白いと、ホテル富貴?」

猫撫「富貴はみんな撮られまくってますね。みんな。写真見て、これどこどこの部屋でしょみたいな。部屋の名前まで言えるっていう。大阪のカメラ界隈の人はみんな富貴で撮っているんで。みんな写真見ればどこどこの部屋って言える」

後藤「超有名なとこなんですね。東京で言えば、シャトー巣鴨かな?」

猫撫「シャトー巣鴨休止しましたよね?」

後藤「そうなんですよ、僕は一回しか行ったことなかったですけど」

猫撫「私も、一回だけあります」

後藤「あります?回転ベットでした?」

猫撫「いや、回転じゃなかったです。鏡ばりでした」

後藤「あー撮影むずそー」

猫撫「難しそうでしたけど、結構いいのが撮れて」

後藤「面白そうですね。僕行ったのは、回転ベットの部屋だったんですけど、まず回転ベットってどういうことなんやろっていう気持ちで行くじゃないですか?で、回してみると微妙な速度で回って」

猫撫「そうそうそう」

後藤「回転ベットの経験あります?」

猫撫「茨木市っていうところがあって、その高速道路の近くにラブホがあって、そこが回転ベットのところで、一回回転ベット経験したことはあるんですけど、あの微妙な速さね」

後藤「微妙な速さね。こうやって寝てたんですよ。で、試しに回してみたら、上に鏡があって、自分なにしてるんやろって感覚笑」

猫撫「あはは、わかります笑 なにしてんやろってなりますよね。謎」

後藤「面白い、ラブホね、大阪のラブホはいいと」

猫撫「大阪のラブホいいですよ」

後藤「今まで撮って、一番楽しかったとこどこですか?外も中も含め」

猫撫「えー一番面白かった、なんやろな、さっき言った荒川は結構楽しかったですね」

後藤「それは初めての外だから、ワクワクもありつつみたいな?」

猫撫「初めての外はまた違うんですけど」

後藤「へー、初めての外はどこだったんですか?」

猫撫「初めての外は、〇〇公園ですね」

後藤「〇〇公園で初めて、荒川なんだ。荒川も一応あれなんですけどね笑」

猫撫「結構ね、大阪もね淀川河川敷とかね」

後藤「え、淀川いけるんですか?」

猫撫「淀川も場所を選べばいける」

後藤「なるほどなるほど、大阪でもやりたいなとは思ってたんですよ」

猫撫「淀川は結構行けます」

後藤「大阪の街中は厳しいんですか?」

猫撫「街中は厳しいんじゃないですか?どこも人だらけだから」

後藤「そうなんだ、僕は東京の街中で撮るってのをやっていて「都市,nude」っていう。探せば見えない箇所ってのが何箇所かあるんですよ。そこで、10秒だけ脱いでもらうっていう。それを大阪でやってみたいなって思いつつ、なんか時間もないから今回はできないなって」

猫撫「へー」

後藤「大阪のヌード界隈って、なんかこれを機にいろいろ見たんですけど、皆さん個性的っていうか、主張が強いですよね。それぞれ考え持ってやってるんだなって」

猫撫「そうですね、皆さん結構哲学あるっていうか」

後藤「ねこnifrh;ごめんなさい噛みました笑」

猫撫「あはは笑 大丈夫です」

後藤「猫撫さんの哲学みたいなのってあるんですか?ヌード哲学みたいなの」

猫撫「私は結構、生き様をみろっていうその一点ですね」

後藤「生き様をみろ?」

猫撫「うん、ヌードで一番自分が訴えたいのは、自分のコンプレックスを克服したってわけではなくて、コンプレックスを織り込み済みで撮られているっていうそこの部分を訴えたいところというか」

後藤「はい」

猫撫「コンプレックスを克服して、こんなに綺麗になりましたってのは私は糞食らえだと思っていて、コンプレックスと共に生きてなにが悪いっていう」

後藤「うん」

猫撫「それが自分の味だし、そこをわざわざねじ曲げたり、無理やりなんかして、もちろん頑張るってのはすてきだと思うんですけど、なんかそれって結果しか見えないじゃないですか?頑張った結果、こうなったとしか見えない」

後藤「はい」

猫撫「それって絶対面白くないんですよ、努力してこうなりましたってみんな似たよったと思っていて」

後藤「そうですね」

猫撫「理想の姿って、スラッとしていて、足が長くて、顔が小さくて。いや、無理だからみたいな。生きてる上で、そういう風に努力するのは大事だけどそれが全てかっていう」

後藤「なるほどね」

猫撫「今の自分を認めてあげた方がいい。痩せた方がいいよとか言われるけど、それが写真にとってなんだっていうんだ。綺麗になって、綺麗になったところだけ見せるっていうのはずるいじゃないですか?」

後藤「ずるい?」

猫撫「そりゃあ満足でしょうよ。でも、結局その画一的なところでしか判断されないから、写真の中だけでみると」

後藤「そうですね」

猫撫「それってあんまり意味なくない?と思って。結局みんなが持ってる美意識とか理想とかに当てはめられて綺麗だねで終わる。それは絶対面白くない。そんなのいいに決まってるんですよ」

後藤「まあね、人の美意識にあったことをしてますからね」

猫撫「そうそうそう、じゃあ過去の自分は捨てるんですか?っていう。そんなもんつまんないでしょって思うんですよね。それだったら、今の自分を認めてあげたらいいじゃんって思うわけですよね。だから、私が脱ぐ理由は、今の自分を大事に、尊重するためにっていうところがあるかな。それが哲学かもしれない」

後藤「なるほどですね。で、猫撫でさんの場合は体型と?」

猫撫「そうですね」

後藤「で、ヌードと、なるほどね。合点が」

 

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